イングランドとイタリア その1 [サッカー]
イングランドでは、特定のクラブのファンをサポーター、すなわち「支える人」と呼ぶ。
対して、セリエではティフォーゾ(複数形でティフォージ)と呼ぶが、これは「チフス病患者」という意味だ。
つまり、イングランドではチームのファンはクラブを支える人々であり、イタリアでは単なる病人ということになる。
この違いを強く感じたのは、ニューカッスルとサンプドリアが降格となった時だった。
ニューカッスルの降格が決定した時、サポーターは「ジョーディ(ニューカッフル含む、タイン川周域の住人)であることを誇りに思う。これからもずっと応援する」というバナーを掲げていた。
選手の健闘を称える拍手もあったような気がする。
しかし、サンプドリアが降格した時、試合後に泣きそうな顔で両手を合わせて謝罪するパロンボに、ティフォージは男女の別なく怒りに歪んだ醜い表情で(おそらく)罵倒しまくっていた。
熱に浮かされた病人に理性を働かせろというのは無理な話なのだろう。
テレビで見ていた私は、プレミアとセリエのファンの違いに悲しくなった。
確か「サッカーとイタリア人」という本で、イングランドのファンはどんな地方の弱小チームでも、そのチーム一筋だが、イタリアのファンは地元チームの他に、ミラノ勢やユベントスなど、優勝できるチームのファンであることが多いと書かれていた。
「勝つ喜び」を味わえることが大事というのが、その理由だったと記憶している。
イングランドとイタリアの違いについては、もう少し書く予定。
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